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今夜の番組チェック

おいおいおいっ!



 つい最近のお話を2題ほど。

 その1。病院の点滴室にて。

 医療従事者でありながら僕自身点滴を受けるのは苦手。だって皮膚に針刺されて、その上に血管の中に薬液を流されるのですよ。冷静に考えたらゾッとしますよねえ。しかも点滴中は基本的には身体を動かす訳にはいかないからジッとおとなしく寝ていなくてはいけない。というのも点滴の成分によっては薬液が血管から漏れたらスゴク痛いんですよ。そういう知識があるからなおさら僕は点滴が苦手なんですねえ。

 さて、ある病院でのある日の出来事です。待ち合い室の患者さんもまばらになった夕方の診察室で僕はレントゲンの読影をしていました。外来担当の看護婦さんがちょっと用事で病棟に行っていたので、僕が外来の留守番を兼ねていたわけですネ。

 その時、外来のカーテンを開けて、『点滴終わったから帰ります。』と馴染みの患者さんがわざわざ僕に挨拶してくれました。『そうですか、お大事に。』と言ったものの、あれっ、看護婦さんは今外来にいないのに!点滴をいつ抜いたのだろう?『○○さーん、点滴は誰に抜いてもらったんですー?』『ああ、看護婦さん忙しそうだったから自分で抜いたんですわ。点滴のパックは点滴棒にひっかけてありますけん。』 ええっ! 心配になったので、念のため腕の針の刺し口を見るときちんと止血ができてはいましたけど。おいおいおいっ!

 その2。通勤電車の中にて。

 電車の中での会話ってこちらが聞くつもりがなくても結構耳に入ってくるんですよね。ある日の勤め帰りの電車の中でのことです。僕は何気なく初老男性と中年男性の二人の会話を聞いていました。どうやら学校の教頭さんとベテランの先生らしく、学会からの帰りのようでした。缶ビール片手でしたからほろ酔い気分だったのでしょう、教頭先生と思しき人は饒舌でした。

 教育とは何か? 理想的な学校のあり方とは? そんな話だったと思います。教育問題については僕も少し関心がありますのでいつの間にか彼らの話に聞き入っていました。特に子供の躾(しつけ)についての話が印象的で、『子供の見本となるべき大人が少なすぎる。子供を叱る前に自分ら大人が見本となるべき生き方をしなければならない。』

 そうだそうだっ。その通りだっ。僕は感動したのであります。ああ、政治家や医者、教育者のモラルの低下が叫ばれている中、このような教師が日本の教育界にはまだまだいるのだ。まんざら捨てたものではないなア、と安堵したのでした。

 やがて電車はある駅に到着し彼らは降りていったのであります。缶ビールの空き缶とつまみ菓子のゴミを座席に残して。

 おいおいおいおいおいっ!